窓口はどこだ

 ホクレアの那覇入港まであと半年を切っております。
 それなりにホクレアに関する情報も出回ってきたこともあり、ホクレアの来航時には「何かしたい」と考えておられる方が、各地に現れているような印象もあります。実際、私のところにも「ホクレアを応援する催しをしたいが、どこに話をすれば良いのか」という問い合わせが複数、届きました。私自身も横浜でイベントをやりたいなという考えや具体的な企画がありますから、どうしたものかと色々調べております。

 こういった草の根の動きは発生している。それは確かなのですが、それがなかなか具体的な話に進んでいかない。その理由の一つに、寄港地の自治体でそういった動きのカウンターパートになる部署がはっきりしないというのがあるのではないでしょうか。私自身、横浜市あるいは神奈川県でホクレアの寄港時に対応を行う部門はどこなのか、ハワイ州観光局に問い合わせてみました。しかし、現時点でまだはっきりしていないので、返答しかねるというお返事。

 う~ん。

 あと半年、なんですけどねえ。

 私がやりたいなと思っているのはシンポジウムです。航海カヌーに様々な形で関わってこられた方々にお集まりいただいて、日本列島の住民としてこのホクレアという問題をどう受け止めるべきか、ホクレアが提起した問題意識をどう受け継いでいくことが出来るのかを、話し合えないか。もちろん壇上の方々だけでなく、会場に来られた方々にもどしどし発言していただいてね。
 
 というのはですね、多分、ホクレアが寄港する各地でナイノア氏の講演会のようなものは開かれると思うんですよ。ワークショップのようなものもあるのかもしれない。しかし、講演会にしろワークショップにしろ、一方通行のイベントですよね。偉い人に何かを教えてもらうイベント。でも、それではコミュニティは生まれないんじゃないか。偉い人にインスピレーションを貰ったら、偉くない私たちがそのインスピレーションについて深く話し合わなければいけない。

 それに、偉い人のお話となると、申し訳ないですが既に偉い人がどこかで書いたり話したりしたことが中心になってしまうと思うんです。それでは私のようなマニアは食い足りない。その先の話をしたい。

 そんなようなことを考えています。既に何人もの方に、シンポジウムが実現出来るなら登壇していただけないかを打診して、内諾もいただいている。なんとか実現したいものです。ですから、早く自治体の受け入れ態勢が人事や組織面だけでも固まってくれないかなあと、少しいらいらしつつ待っている。そんな状況です。