フィールドワーク系コンサルタントはAIに代替されない

今は自分もそのカテゴリにいると思われるフィールドワーク系コンサルタントの世界、少なくとも私の周囲の(大きな意味で)同業の人たちで「生成AIによって仕事が無くなる」と考えている人はいない。

その理由はいちいち言語化されていないが、こういうことだと思う。

1:AIはデジタル化された情報しか取り込めないので、現場に入り込んで生の質的情報を物質世界から五感と言葉を使って収集することが出来ない。しかしながらフィールドワーク系コンサルタントの最大の強みもここにあり、AIが長門有希レベルのヒューマノイドインターフェースを大量かつ安価に稼働させられる状態にならない限りは、競争相手にならない。

2:もともとコンサルタント業界では名門大出身者を揃えた戦略系コンサルティングファームが作ったあれこれを現場に実装する段階でズッコケることが多々あり、「理屈ではそれっぽくて概ね正しい」ことと、「それを現場に実装する」ことの間こそ最も困難な仕事だった。その「理屈ではそれっぽくて概ね正しい」ことを作る担当は生成AIに代替されるかもしれないが、その先は今まで通り。

3:「理屈ではそれっぽくて正しい」ものを個別の現場に入れていく、あるいは最初から「本当にうちの事情に合った提案をくれ」というニーズが向かうのは個々の人間の個体としてのコンサルタント。つまり「◯◯さんなら信頼できる」「◯◯さんなら最後まで面倒見てくれる」「◯◯さんに頼みたい」という形で発注が行われるし、現場でも「◯◯さんの言うことならとりあえず聞くだけ聞くわ」という形になる。これも生成AIでは出来ない仕事。

汗かき役、頭下げ役という「感情労働」のところにコンサルタントの価値が集まる時代になるだろう。