今年度の広野アーティスト・イン・レジデンスは初めて現役学生さんや院生さんも参加、なおかつ二人とも広野アーティスト・イン・レジデンス初のメディアアート制作ということで、色々と「見通せない」流れでしたが、最終的には二人とも素晴らしい作品を作りました。
鈴木紅璃さんの作品を見てきた女子中学生たちが「あれ好き!!」と話し合っていたのを見たときには小さく握りこぶし。
キム・ソンベクさんの作品はさすが韓国の若手メディアアーティストでもトップ集団にいるだけあって(注:メディアアートのレベルや国際的認知度は韓国>>>>>>>>>>>>>>>>>日本です)、観覧されたお客様が皆さん全然部屋から出てこないんですよ。
私はとにかく二人の力を信じて最後まで伴走する、ということを心がけました。そのために二人とはDMで膨大なやり取りをして、信頼関係を作る。
これ前にもやったことあるな、と思ったら、卒論指導そのままでした。
卒業論文は着実に作業をして着実に仕上げる学生もいれば、予期せぬアクシデントに次々に見舞われてなかなか進まない学生もいます。方向性を見失いかけたり、できると読んでいたリサーチができなくなったり。
それでも締切は日々迫ってきます。
学生のメンタルコントロール。代替案の提案。場合によっては調査資金を個人的に貸す。他の人は知らないですが私はそこまでやっていたし今回もやりました。
「大丈夫。君ならやれる!」
「お金は足りてる? どうしても足りないならあなたが将来作る作品の購入予約金として何万円か渡すから」
「あなたは未来の日本の現代アートを背負って立つ人だから。山に入るときは絶対に油断しないで」
昨日の帰りの特急ひたちは鈴木さんが寝落ちして乗り過ごさないように近くの席にいたのですが、最後に鈴木さんが上野で降りていくときに
「加藤さん、最後は完全に先生になってましたね」
と笑ってました。
「あと、このトートバッグ、ありがとうございます。一生使えますねこれ」
(うちにあった端材でパパっと縫ったものですが鈴木さんが欲しそうな顔をしていたのであげた)
「前にね。役者を目指している教え子に似たようなのをあげたことがあって。彼女も紆余曲折あって苦労したけど、でもまだちゃんと頑張ってるよ。あかりちゃんも頑張って」
「はい!」


